プロジェクトマネージャー 松井 俊輔
2022年度が始まってあっという間に9月を迎え、年度の半分を終える頃です。異動や転勤が一番多いのは4月ですが、半期を終える9~10月も、周りで動きがある方もおられるのではないでしょうか。
私はこれまで進学や転勤で引っ越しが多かったのですが、引っ越しをして一番困るのが、転居先で自分に合った歯医者さんと美容師さんを見つけるのが難しいことです。
特に歯医者さんは、小さい頃の虫歯治療で怖い先生から、「痛みは、がまんしろ!」と苦痛を強いられたトラウマが今もあり、いい歳になっても歯を見てもらうときの不安は無くならず、「優しい診察で痛くない治療をしてくれて、ウマが合う歯医者さん」という都合の良い歯医者さんに巡り合うのは、どこに行っても難しいものです。
虫歯治療の苦痛のリスクを少しでも下げたいと思い、私は3か月に1回、歯科検診に行っています。新潟に越してきて、これまで約3年間お世話になった衛生士さんが、最近退職されたため、先月の検診は前任から引き継いでもらった新しい衛生士さんとの初めての回でした。
「今日からよろしくお願いします」とあいさつをして、ドキドキしながら検診スタートです。ところが検診が始まって5分もすると、「この衛生士さん、安心できていいかも!」と感じ始めました。
それは、次にどのような行動を取ってほしいかの指示を、アクション+言葉で伝えてくれることです。例えば、診察作業が一区切りつき、大きく開けていた口を一休みする指示を出すとき、そっとあごのあたりを触りながら、「口を閉じてもらっていいですよ」という言葉をかけてくれるのです。
皆さんも経験があると思うのですが、歯科診察を受けているときは、目隠しのタオルがかけられていて視界がさえぎられている、治療器具が発するモーター音や治療室に流れているBGMで音があふれていて会話が聞き取りにくい、診察を受けている側としては「早く終わらないかなぁ」と緊張しているなどの理由で、通常より「情報の受信能力」が落ちている状態です。
そのような状態の中で、あごのあたりを触りながら指示を出してもらうと、意識が衛生士さんの言葉に向かいやすくなるだけでなく、衛生士さんがこちらに向けて情報を伝えようとしている、という感覚にもなり、私が感じた安心感に繋がっているのではと思いました。一見、治療そのものに関係のない部分で、受け手側の意識がこれだけ変わるのですから、受け手が受け取りやすい情報発信の工夫、そして、コミュニケーションの重要性を改めて感じた場面でした。
相談者の方から受けるご相談の中で、既存のお客さんや、新規獲得したいお客さんに向けて、どのように情報発信を行ったらよいか、という質問が多くあります。
・SNSは何を使ったらよいか?
・有料広告にも手を広げた方がよいか?
・どうすれば、お客さんが増える効果があるか?
こういった質問をいただいた時には、考えを整理するために、少し視点を戻して、次のようなことを相談者の方と一緒に検討することが多いです。
・目指すゴールは、“顧客との良い関係づくり”ではないか?
・そのためには、“顧客と良いコミュニケーション”を行うことを考えてみてはどうか?
・“良いコミュニケーション”を行うとは、日常の人間関係づくりにヒントが隠れているのではないか?
・具体的には、相手に合った(相手が知りたい)情報を、相手がストレスなく受け取れる方法(タイミング)で伝える。そして、自分自身のことも知ってもらえる情報を付け加える、という観点を持ってはどうか?
このような事を最初に検討し、その後に「では、具体的にどういったツールで、どのような情報を、いつ発信しようか」を考えて、継続的に情報発信を行えば、効果が期待できると考えています。
インスタグラム、TikTokなどのSNSを使った情報発信が主流になり、 “絵”の出来栄えが見た人の消費行動を大きく左右することは誰もが否定できない事実です。ところが「バズる」という要素には、見る人の感覚的、そして感情に左右される部分が多分にあり、それを情報発信者側が意図的にコントロールするのは難しいものです。ただし「人に情報を正確に伝える方法」というセオリーがあることも事実です。
このセオリーを体験していただくために、IPCでは10月3日(月)、4日(火)に、“スマホでOK!写真を使った集客UP&売上UP支援講座”を開催します。
講師にはプロのカメラマンとして活動しながら、「商品・サービスが持っている価値を、写真として100%引き出すために、どのように考え、どのように選び、どのように発信すれば、売上・利益を上げるか」という、“考えて撮る”事の重要性を広めるためにセミナー講師としても活躍されている石田 紀彦氏をお迎えします。
今回は、より実践的な内容とするために、理美容業、飲食業の方向けとしていますが、該当する業種の方でご興味のある方の参加をお待ちしております。
お口の中をきれいに保つセオリーとして、毎食後の歯磨き、夕飯後にはフロスも使っているのですが、毎回歯科検診時に「磨き残しがありますね」と注意されてしまうのは、新しい衛生士さんになっても変わらずです。
磨き残しが無い人は何人ぐらいいましたか?」という質問を前からしたくてたまらないのですが、衛生士さんとの良好な関係が作れてからお聞きしようと思います。
◇“スマホでOK!写真を使った集客UP&売上UP支援講座”