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2017.10.16

ココロオドル

2017.10.16 食の技術コーディネーター

椎葉著者撮影:「尾道の路地裏でミツケタモノ」

先日10月9日にスウェーデン王立科学アカデミーは、2017年のノーベル経済学賞に米シカゴ大のリチャード・セイラー教授(72)に授与すると発表されました。授賞理由は、「人間の特性が合理的市場にどのように影響するかを示した。経済と個人の意思決定という心理的分析の架け橋を築き、経済をより人間的なものにした」とのことです。 経済学では一般的に、複雑な現実を分かりやすく捉えるため、人間が合理的に行動する生き物だという仮定に基づいて理論を組み立てる。しかし、セイラー氏は人間の非合理性に着目。心理学の実証実験も活用しながら、人間の合理性の限界や好みの違い、自制心の弱さが投資などの判断を左右することを理論的に実証されました。 私自身、小売業の業界にいた際、限界集落に近い状態の産地で作られた商品を販売したときのことです。値段は、メーカー商品と比較しても高く、しかも見た目も不揃いの商品でしたが、生産者がご苦労なさって作られた点などをPOPなどで訴えかけたところ飛ぶように売れた経験があります。合理的に考えると、規格も揃って、価格の安いメーカー品の方が、購入する側にとっては、断然良いはずなのですが、実際は、そうではなく不揃いで高い商品の方が売れたのです。 これらの体験などを通じて、セイラー氏の言うように「人は非合理性な性質も持っている」のは、実感しました。また、さまざまな商品やサービスを販売してきて、私は、人々が「購入」に至るには、心が動かないと「購入」に至らないものではないかと考えております。心を動かすには、大きく分けて2通りあって、一つは「不安・恐怖」で、もう一つは「感動・共感」です。個人的には、不安や恐怖を煽って購入していただくよりも、感動したり共感したりする、すなわち「ココロオドル」ことを提供して購入していただきたいと考えております。 IPC財団では,「ココロオドル」商品企画のつくりかたや「ココロオドル」販売方法などについてもお手伝いしておりますのでお気軽にお問い合わせ下さい。 また,今回,「ココロオドル」売り場作りに明け暮れた小売業界時代や食品メーカー、卸・商社時代など、食品流通業界を川上―川中―川下と渡ってきた実体験を基に、食品流通業界の知られざる世界をご案内させていただくセミナーを用意させていただきましたのでこの機会に是非ご利用ください。

セミナー名:『食品流通業界の知られざる世界』 対象者:食品事業者のほか興味のある方はどなたでも 日時:平成29年10月18日(水)午後6:30~午後8:30 会場:IPCビジネススクエア(中央区西堀通6番町866番地 NEXT21 12F) 受講料:無料 申込はこちらからどうぞ! 図3https://niigata-ipc.or.jp/service/seminar_event/5220/

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