2017.3.15
毎度、お世話になっております。プロジェクトマネージャーの百合岡です。
ときおり窓口相談などで「これから●●はどうなると思うか」といった質問を受けることがあります。●●の内容は、経済動向や業界のトレンド、特定企業の取り組みなどさまざまで、私のわかる範囲ですが、意見交換をさせていただくことがあります。ただ、実際のところ相談にお応えするというよりも、皆さんから教えていただいてばかりです。
企業が方向性を決めるときには、これからビジネスが「どうなる」かをつかんでおかなければ、これから「どうする」を決めることができませんので、さまざまな視点で情報収集をすることが重要なことはいうまでもありません。
★ 今回のキーワードは、『 「どうなる」と「どうする」 』です ★
新しい情報を収集することは重要なことですが、それよりも重要なことは、これから行うことを決め、実際に行動に移すことです。しかし、どれだけ多くの情報があっても方向性が明確になっていなければ思考は混乱するだけで、「どうする」という本来の目的に到達するのは困難です。多くの情報を整理し、結論を導き出すために用いられる有名な手法は「ロジカルシンキング」です。ただ、ロジカルシンキングはあくまで手法、つまりノウハウでしかありません。
根本的に物事を思考するためには、第1に「長い目で見る」、第2に「多面的・全面的に見る」、第3に「根本的に見る」ことが必要だといわれます。これは、「考察の三原則」というキーワードで安岡正篤氏が提示された視点を簡略化したものです。リーダーはこれらの原則を参考に、中長期の視点でどうなりたいのか目標を決めたうえで、その良い点・悪い点をひとつひとつ積み上げ思考し、見極めたうえで、組織に「どうする」を示すことができてはじめて目標達成に向けた一歩を踏み出すことができます。
みなさまも新年度に向け、事業の方向性や具体策などの検討をされていると思います。世の中が「どうなる」かを考えることは大切ですが、世の中の動きを踏まえて、さらには、世の中の動きはさておいてでも、自社の考える理想的な状態を実現するため「どうする」かを決め、具体的な事業活動にまで落とし込み、行動を起こすことが重要だと思います。
言葉にして話していると自身の考えがまとまるといったこともありますので、この相手先としてIPCも利用していただきたいと思います。