2017.1.16
食の技術コーディネーター 椎葉 彰典
著者撮影:「西暦2017年、和暦:平成29年 元旦の萬代橋から」
新年、あけましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
さて、2017年(平成29年)がスタートしてもうすでに第3週目に入りました。みなさまにおかれましては、さまざまな思いを胸に新年を迎えられたことと思います。
じつはこの「2017」(「29」)年は、とても素敵な年だとご存知ですか。
「2017」、「29」といえば、両方とも1とその数自身以外では割りきれない数の素数です。しかも、「2017」、「29」は、それぞれ92 + 442 = 81 + 1936 = 2017 となり、また、22 + 52= 4 + 25 = 29 となります。所謂2つの平方数の和で表すことができる素数、そう『ピタゴラス素数 (Pythagorean prime)』 と呼ばれるものなのです。
西暦と和暦の平成での年が両方ともピタゴラス素数になるのは、西暦1993(122+432)年,和暦:平成5(12+22)年以来です。次に、西暦と和暦の平成での年が両方ともピタゴラス素数になるのは、西暦2029(22+452)年,和暦:平成41(42+52)年となります。
また、昨年流行ったPPAP式に「2017」+「29」は、「2046」※となり、2046=21+22+23+24+25+26+27+28+29+210で2の乗数を1から順に10乗まで足した式で綺麗に表されます。
さらに、「2017」は、73+73+113で「3つの素数の3乗の和」で表せます。因みに「3つの素数の3乗の和」で表せる数は、「2017」の前は、「1799」(53+73+113)で,この次は、「2213」(23+23+133)となりますので、19世紀から22世紀までの4百十余年もの間で、なんと!今年だけなのです‼
素数といえば、円周率みたいにランダムに出現していると今まで思われていましたが、昨年New Scientistに掲載され多くの人々が驚いた「素数自体に本来備わった属性」説は、記憶に新しいものです。
数学者が、最初の1億個の素数の出方のランダムさを調べてみたら、「1で終わる素数」の次がまた「1で終わる素数」になる確率はたったの18.5%だったのです。本来なら、素数の末尾はかならず1、3、7、9なので、確率は4つにひとつ即ち、25%の確率の筈です。試しにほかの数字でも調べると、「3」と「7」で終わる素数が連続して出る確率は30%、「9」で終わる素数が連続して出る確率は約22%とのことでした。なぜそうなのかは、現在わかっておりませんが、素数の出方は,今まで当たり前だと思われていたランダムに出現するのではなく,素数自体に本来備わった属性と考える方がしっくりくるのではないかとのことです。
この数学界で起きた事例は、私たちに、それまで当たり前と思っていたことや、自分ではもう分かりきっていると思っていることも改めて考え直すことのきっかけになるのではないかと考えます。
西暦2017年、和暦:平成29年は、「当たり前を見直す=再定義」の視点を持つことにより、明るい希望の光が見出されるのかもしれません。IPC財団では、経験豊富な専門人材による事業者さまの課題解決のお手伝いをさまざまな角度から検討するお手伝いも行っております。どうぞお気軽にご利用ください。
※著者註 「2046」は、別の意味で何かを予言している数字のように著者は考える。詳しくは、Webで「2046」を検索!(映画好きならピンと来るかも…)