2016.07.15 食の技術コーディネーター 椎葉 彰典
先日、放送作家やタレントとしてテレビやラジオで幅広く活躍した、永六輔さんが83歳で亡くなりました。 永六輔さんといえば、私が、西へ東へと走り回っていた時代、車で移動する際聞いていたAMラジオ番組『永六輔の誰かとどこかで』は、昼メシ前の楽しみの一つでした。「どこか遠くへ」のオープニングで始まり、リスナーの投稿紹介や、永六輔さんの旅先でのエピソードなど肩の凝らない番組でした。また、永六輔さんを一度だけ北海道へ出張に行った際、空港でお見受けいたしました。作務衣みたいな感じの衣装にデニム生地のベスト(ちゃんちゃんこ!?)みたいなものを羽織って、背筋をピンっとして歩かれていたのが印象深かったです。 彼の著書「悪党諸君」は、刑務所で受刑者に話していることをまとめた慰問講演集です。 その中で彼が説いている【十項目の老化の兆し】が身につまされます。 一、体力が落ちた。 二、好奇心が減ってきた。 三、物忘れが増えてきた。 四、涙もろくなってきた。 五、自責の念が強くなってきた。 六、悪口が増えてきた。 七、無理に若々しく振舞うようになってきた。 八、もめごとを避けようとする。 九、若者がうらやましくってしようがない。 十、意味もなく焦りはじめる。 いかがでしょうか。私なんぞは指折り数えるとドラえもんみたいにグーの状態になり愕然としてしまいます。 あらためて見てみるとこの十項目は人間だけでなく「企業」の老化の兆しにもあてはまるように思えてきます。今一度、こんどはご自身の会社にあてはめてみてはいかがでしょうか。 もし、老化の兆しがあるようならば、永六輔氏は、こうアドバイスしています。 それは、 1.作り続ける 2.歩き続ける 3.(異性を)意識する です。 企業においても、何か作り続けていくと、上手くいったり、失敗したり、反省したりする事があると思います。そのことが、老けさせないコツなのです。そうして、ゆっくりでもいいから歩き続けるのです。そして、意識する。企業の場合は、さしずめ「顧客」を意識することでしょうか。 このように時折、自身や企業もセルフチェックし、見直しすることにより、老いを感じさせないいつまでも若々しい、そして魅力ある人物や企業になるのではないかと思います。 何か落ちていないかと、下ばかり見てないで『上を向いて歩いて』みませんか。
最新情報
2016.07.15
上を向いて歩こう
カテゴリー