プロジェクトマネージャー 山崎 寛和
IPC財団では日々、さまざまな事業者の方からご相談をいただいています。
起業・創業のご相談で多いのは、「開業後に売上を伸ばしていけるのか」「経営や運営をうまく続けられるのか」といった不安の声です。
そこで今回は、準備段階でリスクや不安をできるだけ抑えながら事業をスタートする方法について考えてみたいと思います。
例えば飲食店を開業する場合、次のような工夫が考えられます。
- 開業前からSNS等で情報発信を行い、認知度や見込み客を増やす
- 知人への試食の提供やイベント出店などを通じて、メニューや価格のテストを行う
- 家賃や人件費などの固定費、原材料費をできるだけ抑える
起業初期は、想定外の出来事が起こり、思うように売上が伸びないことも少なくありません。
事前に準備やシミュレーションを重ねておくことで、より安心して一歩を踏み出すことができます。
新潟市中央区東中通にある「サロン・ド・エウレカ」では、飲食店を始める際の選択肢の一つとして、「ポップアップダイニング」という形態で店舗スペースを提供しています。
ポップアップダイニングとは、同じ場所でさまざまな飲食店が期間限定で出店する仕組みです。エウレカでは現在も様々な飲食店が入れ替わりで出店しており、その日、その場所でしか味わえない料理を楽しむことができます。
オーナーの鈴木俊雄さんは、本業である経営コンサルティングに加え、新たな事業の柱として飲食業への展開を構想し、古町エリアを盛り上げたいという思いから、2024年4月に「サロン・ド・エウレカ」をオープンされました。
開業時にはIPC財団をご利用いただいています。
エウレカでは、コンベクションオーブンや冷蔵庫、食器類など、飲食店に必要な設備・備品が一通り揃っています。食材などを持ち込めばすぐに営業でき、利用料も原則として売上に応じた歩合制(最低利用料あり)となっているため、初期負担を抑えやすい点が特長です。
サロン・ド・エウレカ
https://salon-de-eureka.com/
https://www.instagram.com/salon_de_eureka/
ポップアップダイニングに出店するメリットとしては、主に次の点が挙げられます。
① 創業前のテストマーケティングの場として活用できる
実店舗開業前に、オペレーションや集客、顧客の反応を確認でき、課題の発見や改善につなげることができます。
② 認知度向上・集客拡大につながる
既存店舗を持つ事業者にとっては、新たな拠点やアンテナショップとして活用でき、既存店への集客効果も期待できます。
③ 初期投資や固定費を抑えてスタートできる
内装工事や設備投資、賃料などの負担が少なく、売上の見通しが立っていない段階でも挑戦しやすい点が魅力です。
これまでにも、IPC財団と関わりのある数店舗がエウレカに出店しており、テスト期間を経て実店舗をオープンされた事例もあります。
「spice up spot(スパイス アップ スポット)」の今井さんは、食品メーカー勤務を経てスパイスカレー店を開業されました。
物件決定からオープンまでの準備期間を活用し、キッチンカー営業やエウレカへの出店を行いながらSNS発信やオペレーション改善を重ね、2024年11月に西堀通で実店舗をオープンされています。
spice up spot / スパイス アップ スポット
https://www.instagram.com/spice_up_spot/
なお、昨年新潟市では、市内で創業予定の方を対象に「新チャレンジショップ」の取り組みが古町ルフル広場で実施されました。創業支援セミナーを受講した方の中から出店体験者を募集し、選ばれた方はキッチンカーや仮設店舗を一定期間無償で利用できる仕組みで、多くの反響がありました(別途出店料や材料費が必要)。
次回の予定は未定ですが、ご興味のある方は新年度に入ってから、新潟市のホームページ等をご確認ください。
起業のリスクをできるだけ抑えながら、着実に成果を出していきたいとお考えの方は、ぜひお気軽にIPC財団までご相談ください。