Ride the WAVE 2025 ~初心者のためのデータ分析ワークショップ~
第5回を11月13日(木)にNINNO 3のROOM Fにて開催しました。
11/13(木)~11/15(土)にかけて新潟駅周辺で行われた、ビジネスイベント「日々是新」のワークショップ&セミナーのひとつとして成果発表会を行いました。内容の一部をご紹介します。

今回は、今までのワークショップ成果を生かして、各グループが熟考を重ねた集客戦略をアルビレックス新潟レディース(以下、アルビレディース)へ向けて発表します。いつもの通り事務局から説明があった後、ご講評いただく山本社長、マーケティング担当・木村様のご紹介があり、その後は1時間ほど発表前の最終調整をグループごとに行いました。
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アルビレックス新潟レディースのチームカラーをまとっている人もおり、アルビレディースから提供いただいたのぼりやポスターで、オレンジが目立っていました。

発表は16時40分過ぎから始まりました。各グループの持ち時間は10分。グループ1のKiTTY f Y2 から順番に発表が始まりました。
グループ1・KiTTY f Y2は、提供されたデータ以外に、WEリーグが公開しているデータから分析をしていました。「アウェイサポーター招致のポテンシャル」と題し、分析結果として「動員数と対戦相手の平均入場者数にそこそこ強い相関が見られる」ということから、解釈として「アルビ側来場者は一定で相手側来場者の変動で、動員数が増減するのでは」ということと、「相手側来場者の増加が好循環を起こす」のではないか、ということでした。

グループ2は「ホームタウンの拡大と住人への施策の検討」として、キーワードは「ホームチーム意識の拡大」と「試合+アルファ体験」。分析結果は、「プロモーション係数と無料チケットで観覧した人は相関が高い」、解釈として「県外から来る人もいる。ホームチーム意識の向上を促す活動を行う」、そして「主に県外の方に対する施策として、試合+アルファの体験をしてもらう」ということでした。なお、プロモーション係数とは、マーケティング用語で販促活動が売上にどれだけ寄与したかを示す比率のことです。

続けて、グループ2の小池さんがおひとりで発表されました。「データから見たアルビレックス新潟レディースの観客動員に関する考察」ということで、マイクロソフトのExcelを使用して分析しており、過去4期分のWEリーグのデータを用いての発表でした。数表やグラフを多数用いられており、ワークショップで得たことから分析を試みようとしていることが感じられました。

グループ3・地域の3カタ(味方)は、「若年層の定着と地域密着型による来場者増加を目指す」として、「勝利した試合の次の試合は、有償観客数が増加する」という分析結果から、「勝つとお客さんは嬉しい→また観戦したい気持ちになる」、「また観戦したい気持ちになる→地域のチームへの期待が高まる」という解釈がありました。

グループ4・オールハッピー! からは、「多世代循環戦略のご提案」というテーマで、年齢、居住市、広告頻度の観点から分析し、「試合が最高の肴」、「スタジアムまでのスルーハ「゛」ス」、「新潟アディショナルタイム」という施策の提案がありました。

グループ5・グループGOからは、「シーズンパスユーザー増加に向けた施策」として提案がありました。分析結果としては「動員数に対して最も強い要因は有償の人数、その次にプロモーションの量、広告頻度の順で相関が高く、気温はあまり相関が無く、年間を通した安定集客に課題がある(集客できない時期がある)」ということでした。解釈としては「シーズンパスユーザーを拡大させる施策が最重要」であり、「気温の変化を逆手に取ることができるのではないか」ということでした。

休憩をはさみ、木村様から各グループに対しそれぞれにとても丁寧なご講評をいただきました。合計で6つの発表があったので、日ごろアルビレディースの様々な数字を見ておられるといえ、フィードバックは大変だったかもしれません。
こんなお話をいただいております。
グループ2(近隣県ターゲット)へのフィードバック:チケットシステムのデータ上、関東に次いで多いユーザーは実際に「山形・富山」のサポーターであり、グループ2の目の付け所(近隣県の開拓)はデータ的にも正しいという裏付けがあった。
グループ3(ラベンダーカラーのユニフォーム)へのフィードバック:従来のチームカラー(オレンジ・青)へのこだわりがある一方で、実際の選手たちは「ラベンダー色」などの優しい色を好んでネイルに取り入れているなど、女性や子供が身につけやすいグッズ開発の視点として非常に参考になった
グループ5(シーズンパス)へのフィードバック:現在のシーズンパス会員数は約350名(昨年の200名から増加)であるという具体的な数字の開示と、安定した集客のためにはここの増加が急務である。

最後に総評として山本社長からお言葉をいただきました。とても想いのこもったもので、アルビレディースに対する並々ならぬお気持ちを感じました。アルビレディースならびに女子サッカーの応援をしたくなる、そんな内容でした。
男子チームとの連携課題(グループ5の指摘)について: WEリーグやJリーグの中でも、アルビレックス新潟は「男子チームと女子チームの法人(経営母体)が完全に別」という珍しい形態をとっている(例:広島や浦和は同一母体)。そのため、グループ5が指摘したようなブランディングやWebサイトの統一感に課題があるが、今後は連携「座組」を強化したい
女子サッカーの世界的潮流: FIFA(国際サッカー連盟)などの会議でも、現在のメイントピックは「女子サッカーへの投資と市場拡大」であり、世界的なトレンドとして成長産業である

発表内容や講評などは、こちらのYouTubeから視聴可能です。気になった方はぜひご覧ください。
ご参加いただいたみなさま、一般観覧にお越しいただいた皆さま、ありがとうございました。
半年間のRide the WAVEプログラムですが、次回12/17(水)が最終回です。
学んできたCRISP-DMを用いたデータの検討手法を自社に活かすためには?というところをWS形式で学び、クロージングとなる予定です。
最終回まで引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。