2016.06.15
毎度、お世話になっております。プロジェクトマネージャーの百合岡です。
唐突ですが、営業活動が企業業績を大きく左右します。営業成果をあげるためには、営業手法よりもコミュニケーション力や人間関係構築力が重要で、古くからは「気合と根性」などと表現される、いわゆる『人間力』が重要だという考えが根強く残っています。実際、私も営業しているときには、「断られても気にしないで次に行く」人間力の大切さを感じていました。
しかし、人間力を重視しすぎて営業手法に対する関心が低いことが課題だともいえます。
営業は相手との人間関係に左右されるので、属人化するのは仕方ないと考えがちですが、ベテラン営業担当者が定年などで退社すると、お客さまも離れてしまいがちです。このような状態から抜け出すには、誰が営業しても成果の出る営業手法が必要になってきます。
★ 今回のキーワードは、『 3×3 』です ★
最も基本の営業手法が、今回のキーワード「3×3」です。これは、経験則に基づく手法ですが、どのような業種でも共通した傾向があると思います。
この手法は、営業活動の「量」に注目したもので、何件のお客さまに営業訪問すれば成果があげられるのか推計する基準となります。
活用イメージは、売上目標500万円の営業担当者が、平均単価50万円の商材を扱っているとすると、目標成約件数10件が計算できます。この10件を成約するために30件の提案が必要で、30件の提案をするためには90件の営業リストを準備するという極めて単純な手法です。
実際、90件の営業リストを作れない方も多いと思いますが、その場合、単価アップ策を検討したり、20件の提案から10件成約できるようにする「質」の向上を検討することにもつながってきます。
営業担当者には売上実績が求められますが、継続して売上をあげるのは困難なのが実状ですので、つい「気合と根性」という話になりがちです。そのようなとき、「3×3」という手法を用いることで、顧客リストをあらためて見直し、どの顧客の単価をどうやって引きあげるか、または、提案内容を改善し、いかに成約率を高めればいいのかといったことを考えられるようになります。
これが「3×3」の手法を用いる効果で、まず無理やりですが量を設定することで、実現可能性を高めるための営業活動の質が改善できるようになります。
もちろん、営業の仕方は人それぞれですので、自身・自社の営業内容を見直してみたいとお考えの方がおられましたら、IPCビジネス支援センターにお問い合わせください。また、当センターのホームページで地道に続けています、ビジネスマンガ『マリコカ』も営業シリーズとなっていますので、お時間ありましたらご一読ください。