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2025.02.28

セミナーを通して改めて感じた「コミュニケーションの大切さ」

プロジェクトマネージャー 松井 俊輔

 

2月末に、年に一度開催している集中型創業セミナー「起業のための5ステップ」が終了しました。

今回は、数々の企業の製品ブランディングを手掛けてこられた、株式会社月白・青栁氏の基調セミナーを皮切りにスタート。すでに事業をスタートされ、成果をあげられている先輩起業家からお話を伺うパートも設け、「創業期に考えておくべき点」という共通テーマで構成しました。

 

私が担当した回になりますが、各回での先輩起業家、そして、「財務」の回で講師を務めていただいた日本政策金融公庫・佐古氏がお話された共通のキーワードは、それぞれ必要なコトとして語られる場面は異なるものの「細かなコミュニケーションを図る」というものであったと感じました。

 

2回目のフィットネス業・the REFORMERの上村氏は、

・顧客の期待値を裏切らないために、初回体験時前の事前説明の段階で、どんな方に向いているか・向いていないかの説明を丁寧に行うこと

・サービス品質を保つために、各インストラクターとのミーティングを密に行うこと

を話されていました。

 

4回目の日本政策金融公庫・佐古氏は、金融機関との密なコミュニケーションが、創業時の融資だけでなく、事業環境が変わった際のスムーズな資金手当てにつながり、それが経営の安定に繋がるのではないか、と話していただきました。

 

5回目の電気設備工事業・トップ電工の藤崎氏は、

・現場仕事が多く、全社員と顔を合わせる機会が作りにくいという職場環境を打破するために、LINEによる社員とのコミュニケーションを絶やさないことで、離職者ゼロの職場を実現

・会社規模が大きくなり、各部署の責任者が十分に機能していても、取引先との商談、現場の確認等は社長自らが出かけ、関係者とのコミュニケーションを絶やさず、安定した事業運営に繋がっている

と、具体的な事例を挙げて話していただきました。

 

コミュニケーションを取るのは当たり前、言われなくてもやっている、と思われる方が多いと思いますが、「コミュニケーションをやっているだけ」になってないでしょうか?

 

最終回・第5回は「人材育成」の回だったため、「採用」について深掘りをしました。トップ電工の採用担当・丸山さんが解説してくれた「退職理由の1番は、社内コミュニケーションが悪いから」というデータを知ると、人材獲得難の現代は、雇用される側の立場に立ったコミュニケーションが大切なことがわかります。コミュニケーション不足が人材流出に繋がり、結果的に安定的な事業運営が危うくなるというリスクが大変高まります。

 

ちなみにトップ電工・藤崎さんは、特に中途入社の方や、体調が悪そうな雰囲気の社員には、こまめに「元気? 今度ごはん一緒に行って様子を聞かせて」、というような踏み込んだ働きかけを、LINEを使ってされているとのことです。

その結果、流動性が高いと言われている建設業でありながら、この取り組みを初めて離職者ゼロを達成できているとのことでした。

 

様々な事業の場面での、無人化、AI化が進んでいますが、人対人の、大事さ・無視できないという点にも目を向ける必要があると、セミナーを運営しながら改めて感じたところです。

 

今年度のIPC主催セミナーは全て終了しましたが、新年度も毎月数回の頻度で開催します。今回の創業セミナーで「すでに事業を開始した人にも聞いてもらいたい」と感じる場面が多くありました。そのため、より充実したセミナー受講のヒントとしては、セミナーの題も重要ですが、どんな方が話されるかという点でもチェックされみてはいかがでしょうか。

 

来年度のIPC主催セミナーにもご期待ください。

 

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