9月3日(火)に、『新潟だからできる、農業支援ビジネスを探るシリーズ』と題してオンラインセミナーを開催しました。農業支援ビジネスを探るシリーズとしては第3回(最終回)となりました。
講師は、高円寺ハーヴェスト主宰でイタリアンレストラン「アンリ・ファーブル」のシェフの加茂 剛 氏、ファシリテーターとして、有限会社フルーヴ 代表取締役 旅する食べる通信編集長 新潟県地域プランナーの手塚 貴子 氏です。
本セミナーでは、中央線沿線で開催される高円寺ハーヴェストの成り立ち、「顔が見える生産者の食材」×「東京杉並区の飲食店グループ」という食材の可能性を発信する方法や、新潟の人が都市部の同じ思いを持つ人と出会うヒントとは…?といった内容をテーマに、お二人からお話をいただきました。
セミナーでお話しいただいた内容の一部をご紹介します!
■高円寺ハーヴェストとは
主宰:加茂剛様による、全国の生産地とコラボし杉並区内の飲食店さんと期間限定でメニュー提供するイベントで、高円寺にはない地方の食材へのスポットライトを当て、地元飲食店や消費者とつなげる取り組みのことです。取り組みは高円寺駅周辺のみにとどまらず、中央線沿線上の各駅に代表を置き、継続して開催されています。
中央線といえば、1日に80万人の交流人口があり、これは新潟市西蒲区の人口(約7万人)の約10倍!
人の出入りの激しい中央線エリア(高円寺駅周辺)には、様々な飲食店が軒を連ねます。
(高円寺駅近辺の飲食店街では、地元の小さな飲食店が群雄割拠し、全国チェーンのお店が参入しても続かず、撤退してしまうこともあるとか…)
しかし、高円寺のある杉並区では、“地元の食材(野菜)に注目が集まらない”、“地元でどんな食材が生産されているか知らない”人が一定数いるとのこと。
そこで、
飲食店=出口(消費者)に近い、というポイントに目を付け、
魅力のある地域(地方)の食材と飲食店を繋ぐイベントを開催することで、
近隣の住民へ、「杉並区(やその他地域)にはこんな食材があるんだ」、近隣の飲食店にも「魅力的な地元食材を使ってみようかな」と感じてもらいたい!というところを狙いに、イベントの企画に至ったとのことでした。
■生産者との繫がり
加茂様は、高円寺ハーヴェストについて、「大手にはできなくて、自分だからこそできること」だと言います。
生産者さんとの繋がりがあり、高円寺の土地柄、飲食店同士の結びつきも強く知り合いが多くいたことにより、
イベント開催のための協力者を集めることができたため、とのこと。
では、地方の生産者さんへどのようにして関わりをもってきたのでしょうか。
加茂様の考える、生産者さん(農家さん)と関わるときのポイントとしては、
①自分の想いを具体的に伝える(なぜこういうイベントがしたいの?どうやるの?)
②全体に向けて発信するだけでなく、1軒1軒回って声をかける
③繋がった方とは継続してこまめに連絡を取り続ける
の3つ。
LINEグループや一斉メールなど、広報周知の手段としては手軽ですが、
1軒1軒、生産者に直接会って、顔を見て話す中でこそ、企画者の思いが伝わったり、その人間臭さが響いて、参加に繋がったり、こういった加茂さんの活動を見た生産者グループから声がかかったりするとのこと。
お話を伺いつつ、当財団のセミナーやイベント参加の呼びかけにも似たものを感じました。
一斉メールやLINEでの呼びかけももちろん大事ですが、
その上で、多少の手間がかかっても、
1件1件、個別でご案内を送る方がより効果的にイベント参加に繋がっていた、という過去の経験を思い出し、
今後のセミナー/イベントの周知の際に大切にしていきたい視点だな、と感じた担当者でした。
■クロストーク
ラストは、手塚様、当財団プロジェクトマネージャー 松井も一緒に、3人でクロストークをお届けしました。
講師お二人の今後の活動における展望や、これからの高円寺ハーヴェストのあり方について、熱い思いをお聞かせいただきました!
9月末には新潟市西区の渡辺さんのいちじくとのコラボを企画した高円寺ハーヴェストを開催予定とのこと。(9/20~9/29)
こちらもぜひ、皆さまご参加ください!
受講された皆さま、ありがとうございました。
当財団では、今後も引き続き様々なセミナーが開催されますので、是非チェックをお願いします!
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