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2024.06.10

新潟だからできる、農業支援ビジネスを探るシリーズ<第1回>(6月4日)

6月4日(火)に「新潟だからできる、農業支援ビジネスを探るシリーズ<第1回>」と題してセミナーを開催しました。講師は、小倉 壮平 氏、手塚 貴子 氏のお二方です。
「新潟だからできる、農業支援ビジネスを探るシリーズ」の記念すべき第1回として、今だから語れる事業のアレコレを語っていただきました。

 

 

はじめに

当財団の松井プロジェクトマネージャーから、この3回シリーズのセミナーについてご案内させていただきました。

今回は「伝統作物・食品の復活」と「未利用柿の有効活用」を通して、「当たり前のものの再評価・再定義を行い、付加価値を付与する」「廃棄作物問題の解決と6次化」についてヒントを得ることが狙いでした。

 

りゅうのひげ・小倉 壮平 氏

取組例①:伝統食用菊りゅうのひげ

東京から岩室に移住し観光施設の館長をしていた小倉様が「昔、美味しい菊があった」という話を聞いたことをきっかけに、伝統食用菊の復活劇は始まりました。近所の土地にたまたま2株だけ残っているのを見つけ、信頼できる農家さんへ託し保護を依頼します。その後、複数の農家で生産できる体制を築き、年々生産できる農家の数と菊の株数を増やしていきます。加工品の生産・取引も増えてきて、新潟県のふるさと納税の返礼品にも使われるようになりました。

取組例②:にしかんローカルマニュフェスト

農家から困りごとを聞いて解決する取り組みで、若手世代と異業種をつなぐ「農家とクリエイター FARM FLAG」を結成しました。中学校の総合学習では若手農業者との交流をコーディネートした、生徒のアイデア実現をサポート。地元企業と協働で地元ならではの商品企画。地元企業商品のリブランディング。

 

何を以てどうしたいか、これはコミュニケーションを取りながらやっていくことが必要なのだそうです。自分たちが住む場所をどうして行きたいか、というマニュフェストを元に目線合わせをしていく。コミュニケーションがとれる関係性、どのポジションにいることが必要か、支援者としてどうあるべきか意識しておられるとのこと。

 

柿ソース・手塚 貴子 氏

まるごと柿ソースができるまで、なぜ柿だったのか、道半ばの「柿ソース」事業についてお話しいただきました。

商品企画のコンセプトは、規格外の柿を活用した加工品で廃棄を減らし、高齢化による後継者不足の「柿生産」を応援する、こと。実際に商品を作り展示会へ出展したところ「美味しい」と好評でしたが、販売先が増えないなど壁が立ちはだかりました。そこで、コストや原料管理などの問題を把握・解決するために事業計画を作りシミュレーションした結果、支援機関や加工工場などの協力者を得ることができました。

「事業拡大したら原料や商品の保存管理をどうするか」「いつ、どれくらいの規模で事業を継続するか否かを判断するか」、シミュレーションすることが大事とのこと。

 

 

りゅうのひげ商品例(左から寿司酢、佃煮、菊茶)

まるごと柿ソース

 

最後は小倉様、手塚様、松井でクロストークをお届けしました。ゲストお二人のお話しで、新潟市内の農業のリアルな雰囲気をお伝えできたのではないでしょうか。

これから事業を始めたい、計画を立てたがこれで合っているか分からない、など些細なご相談も対応いたしますので、お気軽にお問合せください。

 

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