プロジェクトマネージャー 松井 俊輔
みなさんは「二刀流」と聞いて、どんなイメージを持たれますか?
スノーボード・平野歩夢選手、エンゼルス・大谷翔平選手の活躍で、これまでは、「どっちつかず」や「両方が中途半端になる」と、あまり良い意味で使われていなかった「二刀流」という言葉のイメージが変わってきたと感じます。
二刀流に取り組むメリットについて、平野選手、スピードスケート&自転車競技で冬夏オリンピック出場の先駆者・橋本聖子さんは、似ている属性の競技に取組むことで、両方の競技で相乗効果が得られると語っています。
<平野選手>
スケートボードにも取り組む事で、技術的にはスノーボードでのバランス感覚が向上し、表現力も増した。マインド的には、視野(スノーボードへの向き合い方、捉まえ方)が広がり、集中力も磨かれた。
<橋本聖子さん>
冬・夏フルでトレーニングする為、身体を休めないリスクもあるが、スピードスケートと自転車は使う筋肉が似ており、効率的にトレーニングができた。
コロナ禍に限らず、従来のビジネスモデルを続けるだけでは事業が行き詰まり、事業所単位として「新事業」展開が求められ、また、個人単位でも、産業構造や雇用環境の激しい変化に対応するために、様々な能力が求められる厳しい状況が続いています。解決方法のひとつとして、「近いモノの組み合わせによる二刀流」への挑戦は、一考の価値があると思います。
“二刀流人材”になるための要素について、ブランディングテクノロジー社の黒澤氏は次のように述べています。
1.自分の専門領域の価値を、経営者や経営層に理解してもらう
2.自分の専門領域の価値を、他職種の人に理解してもらう
3.自分の専門性が、市場・社会に貢献する価値を、関係者に理解してもらう
自分の専門領域・専門性を、“自分の専門領域外の人にも通じる言語”で伝える “翻訳力”(相手が理解できる伝え方)を磨くことが大切である。
そのためには、
異業種や立場が異なる人とのコラボレーションを繰り返す
↓
今まで自分が身につけてきた仕事の型を問い直し、あえて捨てる
↓
仕事の型を進化させる
という行動が必要である。
「新しい環境に積極的に入っていき、自分が変わっていく必要性、重要なのはわかってはいるけど・・・」と思ってしまいますね。難しいと思う気持ち、私も同じです。
そんな方に、今年1月から放送が始まったアニメ「リーマンズクラブ」をご紹介します。
主人公は、強豪実業団所属の有名バトミントン選手。これまで恵まれた練習環境で過ごしていましたが、成績不振でチームを追われてしまいます。移籍した会社のチームは、成績下位で、練習場所も会社近くの小学校体育館を借りる、という貧弱な練習環境です。
しかし新しい環境で先輩や同僚に刺激を受けながら、サラリーマンとしてもバトミントン選手としても、一流の「二刀流」を目指す、という物語です。
各回のタイトルに、「アサイン」、「シナジー」、「プレスト」、「コンフリクト」等のビジネス用語が付けられていたり、ある回では新商品の分析にSWOT分析をやってみたりと、ビジネス要素が盛り込まれており、社会人でも楽しめるアニメです。ストーリーは王道のスポ根アニメですが、「サラリーマン二刀流」を考えてみるヒントに、そして見ていて「熱くなれる」と思います。
IPCでは3月18日(金)11:00から、2022年事業説明会を開催します。
新潟市が新たに始める「新事業展開サポート補助金」や「DXプラットフォーム推進事業」、IPCが実施する「新事業ブーストアップ補助金」「技術アイデア見える化支援事業」等の紹介を行いますので、個人でも事業所としても、「二刀流」の実現ツールとしてご検討いただければと思います。
アニメ「リーマンズクラブ」では、主人公が所属するチーム、ライバルチームとも、実在の実業団チームをモチーフにしています。
“ユニシックス” ⇛ “日本ユニシス”
“トマリ運輸” ⇛ “トナミ運輸”
はすぐにわかりますが、主人公が所属する会社“サンライトビバレッジ”の元ネタは、関西人にしかわからないのでは?と思わずニヤリとしてしまいます。
アニメを見ていて、久しぶりに「みっくすじゅーちゅ」が飲みたくなりました。
◇IPC事業説明会2022
https://niigata-ipc.or.jp/seminar_event/17002/
◇二刀流人材を目指すために磨きたい翻訳力(日経COMEMOサイトより)
https://comemo.nikkei.com/n/n53c51baa1e92
◇アニメ・リーマンズクラブ(ネット配信で過去放送分も見る事ができます)