雪を前向きに

2019年12月16日| Keyword Square 松井 俊輔

プロジェクトマネージャー 松井 俊輔

 今年の新潟市の初雪は11月28日でした。私にとっては新潟に移住してからはじめての雪であり、訪問先の中小企業大学校(三条校)から新潟市内に戻る車中で、窓越しに雪を見ていました。雪というとふわりふわりと降るイメージがあったのですが、打ち付けるあられ…。車にカツンカツンと当たる音を聞き、当たったら痛そうだな…と感じつつ。ラジオからは「タイヤ交換のお客様が朝から続き、腱鞘炎になりそうです」と自動車関係のお仕事をしている方からの投稿も紹介され、雪が多い地域ならではの冬の迎え方を実感しました。

 

私は全都道府県を訪れた経験があったり、転勤も多かったため、これまで様々な気候を体験してきましたが、この冬は雪の多い日本海側の気候を“住民”として体験する初めての機会になります。新潟出身の友人からは「新潟の冬は曇りが多く、天気も変わりやすく、そして寒い」と前向きでない感想を聞くことが多いので、戦々恐々としております(笑)。

 

「雪」というと、運転の際、危険があることや毎朝雪かきをしなければならないことなど、生活する上では前向きに捉えることが難しいこともありますが、最近は雪を活用した取組が多く行われています。

『雪室』は冬に降った大量の雪を貯蔵し、雪の保冷機能を利用してお米やお酒、野菜を保存しておくもので、雪国の先人の知恵として電化製品がない時代は冷蔵庫変わりとして、各家庭で雪穴を堀り利用されていたそうです。雪室貯蔵はマイナス温度帯で一定の幅の温度で保存する電気冷蔵庫とは異なり、ほぼ0度という一定温度を保って保存するため、食品にストレスを与えることがないと言われ、食品の品質を落とすことがないばかりか、醸造品では熟成がすすむことでよりマイルドな味になるということで、多くの商品開発が進んでいます。

また、以前見学したことのある鳥取のサントリー「ペットボトル水」を生産する工場は、湯沢や上越に匹敵する豪雪地帯の大山(だいせん)の麓に立地していることから、冬の間に大量の雪を貯めておき、1年間の冷房はもちろん、冷気を使用する工程をほぼ「雪のエネルギー」で賄うため、環境負荷の低い工場運営が可能ということです。ブルボンが魚沼市に工場を新設することになったのも、雪室倉庫の利用を一つの目的としたとの報道もありますし、東京五輪の暑さ対策としても、南魚沼市等の雪の活用が検討されています。生活の中では厄介なものと捉えがちな雪も有効活用する取組が今後も増えるのではないでしょうか。

 

ネガティブに捉えがちなものを前向きにするということは、日々の暮らしの中でも重要なことだと考えます。何か失敗した時、ずっとそれを後悔するか、前向きにとらえるか。考え方一つによって、気持ちもその後の行動も変わってくるはずです。皆さんは『リフレーミング』という言葉をご存知でしょうか。

『リフレーミング』とは、心理的枠組み(フレーム)によって、人や物事への印象や意味を変化させ、理想に向かえる有効な状態にしていくことを言います。

 

〇コップに水が半分しか入っていない時

「半分しかない」と思うか、「半分も残っている」と思うか。

〇難しいとされる手術を受ける時

「死亡率10%の手術」と思うか、「成功率90%の手術」と思うか。

 

シェイクスピアも「良いも悪いも本人の考え方次第」と言葉を残しているように、事実は一つですが、捉える人の気持ちが重要ということを表しているのではないでしょうか。

事業をおこなっている時、問題や壁を感じ、悩み落ち込むことも多いと思いますし、落ち込んでいる時には前向きに考えることも難しいと思います。

しかし例えば、失敗は「学びの機会」、逆境は「才能の発掘や成長の機会」、挫折は「仕事や人生の価値を共有できる人との出会い」と捉えることで、その後の行動を変えることができます。

 

余談ですが、よく人から言われる私の負と思われる性格「落ち着きがなく、気にせず、調子に乗りやすい」はリフレーミング辞典を参照にすると…「活動的で元気がよく、堂々と自身を持ち、ノリが良い」となります。だいぶ印象が変わりますね!

 

私が担当する今年の「keyword Square」は今回でおしまいとなりますが、来年もIPCにご相談に来て下さる皆様へ、少しでも前向きになっていけるように私自身も努めていきたいと思います。

皆様が良い新年を迎えられますことを祈念して、少し早いですが年末のご挨拶とさせていただき筆をおきたいと思います。

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