美味しいビールを飲みながら

2019年11月14日| Keyword Square 松井 俊輔

プロジェクトマネージャー 松井 俊輔

「定額で使い放題」という音楽ストリーミングサービスや、動画配信サービスが一般的になっていますが、皆さんは利用されたことはありますか?

これらは「サブスクリプション方式」と言われるビジネスモデルで、元々はモノを買い取るのではなく、利用期間に対して対価を支払う方式を指す言葉なのですが、そのサービス内容が拡大し、様々なジャンルで提供されるようになってきました。

一例ですが…

・定額で洋服をレンタルし放題。スタイリストがコーディネートを提案してくれるサービスも。

・月額〇〇〇円で、ラーメン1日1杯無料や、Wi-Fi接続可能なカフェスペースを時間無制限で利用可能。

・定額の会費を払うと、雑貨や食品などを、その道のプロがセレクトしてくれるサービス。自分では頼まないような一品もセレクトされるなど、新しい発見につながる。

と、色々な形態のサブスクリプションサービスが展開されています。

 

その中でも個人的に気になるのは、やはり「食」関係。

タイミングよく(?)「家庭に工場出来立てのビールが届くサービス」を始める機会がありましたので、神様に導かれるがごとくスタートしてみました。このサービスを体験する中で、小規模事業者でも使えるお客様満足度を高めるヒントがあるのでは、と感じたので皆様にご紹介したいと思います。

このサービスの概要としては

・出来たてのビールが月2回、2リットル(1リットル×2個)工場から家庭に直送

・専用のビアサーバーが提供され、缶ビールでは味わえない、ビアホールで飲むようなクリーミーな泡を一緒に楽しめる新鮮なビールが飲める。

・追加料金を払うことで、配送されるビールの量を増やしたり、季節限定ビールを楽しむことができる。

というものです。

ビール好きの方はよくお分かりかと思いますが、ビールは鮮度が一番、と言われています。

工場直送のビールは確かに、これまで味わったことのない旨さ! 家でこの泡!!

(気をつけないと、あっという間に1日で2リットル空いてしまいます…)

 

定額料金を配送される4リットルで割ると、飲食店で飲む生ビールよりも高い値段のような気もしますが、工場直送の最高の状態のビールを自宅で楽しめるという「新しい消費体験」が支持され、会員になるには抽選待ちという状態です。

しかしながら、このサービス、工場直送の旨さだけが消費者の心をつかんでいるのではないな、と感じることが、以下のような仕掛けだと思います。

・会員になると、ビール到着前に専用ビアサーバーがお礼状と共に届き、ビール到着のわくわく感が増す。

・美味しいビールを提供するために、どのようなこだわりがあるのか、このサービスの付加価値についての情報が、メールやパンフレットで詳細に提供される。

・到着日前日に、「本日、ビールを発送しましたので、もうしばらくお待ちください」メールが届く。(自分はここで、わくわく感が最高潮になりました)

・1回目のビールが飲み終わった頃に「今なら、こんな季節限定ビールもありますよ」と限定商品を紹介してくれる(思わず、ポチっとしたくなります)。

 

このように、このサービスはサブスクリプション方式(定額制)でありながら、「お得」という点において満足度を高めているサービスではなく、「圧倒的な美味しさ」という点と、「丁寧なサービスを受けている」という特別感を消費者に与えることで、顧客満足度を高めている点に特徴があると感じます。

そういった意味では、小規模事業者ならではの「お客様の顔が見える関係」という強みは、顧客満足度を高めるサービスの展開を広げることができると考えます。

 

今回ご紹介したビール会社の取組みを参考にすると

・取扱い商品のこだわりポイントや、ストーリーを丁寧に説明することで、値段ではなく商品の価値を伝えることができる。

・予約や取り寄せ商品の場合、「あと1週間でお手元にお届けできる予定です」と、注文された商品の状況についてタイミングよくお伝えすることで、不安感を払拭し、わくわく感を創出させる。

・商品がお客様の手元に届いてから、使用感や不満点がないかを問合せるなどの対応をおこない、購入後も関係性を深めることで、類似商品への販売につなげる。

 

こうやって書くと、「顧客満足度を高めるサービス」は目新しい取り組みではなく、「お客様と丁寧に向き合う」という、基本的な取り組みであると言えるのではないでしょうか。

お客様がお店を離れる大きな原因の一つが「店側のお客様への無関心」だと言われています。「店に行っても行かなくてもサービスが同じ」「1回買ったらそれ以来連絡がない」などで、お客様がそのお店に行かない理由が出来てしまうのです。

「サブスクリプション方式」というと、難しいようなイメージを持つかもしれませんが、「お客様との関係性を継続させるサービス」と捉えると、今後ますます広がっていくビジネスモデルになるかもしれません。

 

IPCも、新潟市内の事業者のみなさまにとって、相談しやすく困った時にお気軽に利用をしていただけるように「IPCならではのサブスクリプション方式」でお待ちしております。お気軽にご相談ください。

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