本から広がる世界

2019年07月16日| Keyword Square 松井 俊輔

プロジェクトマネージャー 松井 俊輔

 

みなさん、年間どれぐらい本を読まれますか?

 

「忙しくて読むことができない」という方や、「情報はインターネットから取得する方が多い」という方も多いと思います。しかし本を読むことで、「様々な情報を得ることが出来る」「自分の知らなかった世界と出会うことができる」「自分とは違う視点で物事を考えることができる」「言葉や表現、語彙力が身に着く」…などなど、多くのメリットが考えられます。本を読み深めることは、事業をおこなっていく上で欠かすことのできない「自己研鑽」に役立つ、一つの方法ではないでしょうか。また余談ですが、読書量と収入は比例する、という説もあるようです。

 

忙しくて時間がない方、どんな本を読んだらいいかわからない、と思っている方のきっかけになればと思い、私が読んで面白かった本をご紹介いたします。

 

今回は、先日当財団のワンコインセミナー(毎週水曜日、19時~)で「中国人の消費動向」というテーマで講師を勤めていただいた森下 智史氏おすすめの3冊。講義を受けた後に読んでみましたが、中国に4年間駐在経験のある私も「わかるわかる!」と思うところが多くありました。「中国について詳しくは…うーん…」という方、新しい世界に出会えるかもしれません。

 

〇スッキリ中国論 ~スジの日本、量の中国~ 田中信彦 著

著者はユニクロやリクルート等の中国事業に、主に人事面のコンサルタントとして参画された経験があり、30年近く中国と関わられておられる、奥様も中国人、という方です。

日本人が感じる、中国人の不可解な言動について、日本人の価値観:社会規範の「スジ」を通すことに重点を置く、中国人の価値観:「個人的な尺度」で、「量」を基準とした「個人の損得」に重点を置く、という切り口で、両者の価値観の違いを述べられています。

実際に中国へ行かれた後に、この本を読まれると、より理解しやすいのではと思いましたが、日本人と中国人の違いを日本人の価値観のみで面白おかしく述べている情報が多い中、ニュートラルな視点から両者の違いを整理している書籍です。

 

〇シャオミのすべて ~世界最強のIoTプラットフォームはこうして生まれた~

洪華、董軍 著

シャオミ(小米)というメーカーをご存知でしょうか?日本では発売されていないため、日本での知名度は低い携帯電話メーカーですが、会社設立後4年で中国のスマートフォン市場でシェアナンバー1になった会社です。また、創設者の雷軍氏はシャオミブランドのスマートフォンの成功や、デザイン性の高い製品群を市場に送り出していることから「中国のスティーブ・ジョブス」とも呼ばれている人です。

シャオミは、「高いデザイン性、高機能のスマートフォンを安価に売り出す」という点で注目される事が多かったのですが、スマートフォンと同様のコンセプトで照明や体重計、なんと炊飯器まで発売しており、そこで利用されているビジネススタートアップモデルが「エコシステム=Mi Ecosystem」として効果を発揮していることから、その「エコシステム」について解説した内容になっています。簡単に真似ができるビジネスモデルではないですが、製品づくりの共通コンセプトの思想や、市場に受け入れられる商品作りの考え方などは、どんな規模の事業者であっても参考になる内容です。

 

〇アント・フィナンシャルの成功法則

~“アリペイ”を生み出した巨大ユニコーン起業~  由曦 著

中国人が利用するQRコード決済は、「アリペイ」と「ウィチャットペイ」の2つです。最近、日本国内でも対応を始めたお店が増えてきたので、目にされた方もおられるのではないでしょうか。

「タオバオ」という中国ECサイトの決済手段としてスタートした「アリペイ」が生まれた経緯、どのような壁にぶつかり乗り越えてきたかという成長過程を、事業に関わった人、できごとにスポットを当てながら描いた創業物語です。

今や世界中で5億人が利用する巨大決済システムに成長した「アリペイ」ですが、サービススタートの時には、これまでなかった斬新な決済手段がなかなか信用してもらえず、最初の利用者が生まれるまで大変苦労します。新しいサービスが受け入れられる難しさは古今東西変わらないこと、またその為には信用が大切なこと、成長を続けていくために顧客志向の考え方が必要なことがわかる内容になっています。

 

自らは手にとることのなさそうな本でも、小さなきっかけから読んでみると、新たな発見や気づきを得ることができます。

 

当財団も毎週水曜日開催の「ワンコインセミナー」以外に、年間を通じて様々なセミナー、参加型イベントを開催しております。皆さんの自己研鑽につながり、新たな発見や気づきのきっかけとなるよう、全職員で検討に検討を重ね企画をしておりますので、是非一度ご参加ください!

 

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