「フリーランスはAI時代をどう見るか」

2018年06月29日|ビジネスよもやまばなし

ものづくり技術コーディネーター 原 利昭

 人工知能AI(Artificial Intelligence)時代の到来により、社会環境の大きな変革が予想され、ひょっとしたらフリーランス(独立自営業者)の生き方が近い将来、進むべき道を示すかも知れません。ここでは、フリーランスとAI活用時代についての一端を考えてみました。

独立行政法人の調査ではフリーランスの6割超が年間報酬額200万円未満で、約4割が50万円未満でありました。仕事に対して約7割が満足し、収入は少ないですが、自由に働ける環境を維持しています。社員を雇わない個人事業主等を対象とした年間報酬は200万円未満が64.1%、400万円以上は21.5%であり、フリーランスを専業とする者の48.9%が、年間報酬200万円未満でありました。仕事全体に対して「満足」と「ある程度満足」の合計は68%であり、48.5%が収入に満足と答えました。定年後の生き方としても大いに参考になるようです。

日本の一歩先を行く米国では”ひとの選別”、例えば市役所の職員等の採用にもAIを活用する例が少なくありません。消防署や公的機関の職員採用や勤務評価、福祉関連手当の支給等ヒトの選別まで関わる様になっています。しかし、AIの判断による合理性、例えば、どの段階で且つどの様な評価基準に基づいて「評価」するのか等、確実性がどの程度有るのかも正確には解りません。この事が極めて判断に曖昧さと困難さを予想させる点です。本来ならば、まず人間が過去のデータをAIに認識させて、高い評価を受けるヒトの基準設定を行う必要があります。次に、AIは次第にこれらの考え方を学び、自分で判断する事も期待されますが、ここまでの過程で差別や偏見を重視してしまう可能性も少なくない事が指摘されています。そしてこの部分に興味を抱いた研究者が、部分的ではありますが、他の組織の教員評価にAIを適用してみたところ、従来、高い評価を受けていた教員が解雇の対象となった事に驚いた事例もありました。この事から“機械は人間の偏見を増幅する。無批判に信じるべきではない”や“人が機械によって選別されていることすら知らされず、そこに欠陥があって不利益を被っても我々に知る手段は無い”と決めつけるのでは無く、真摯な心と深い洞察力を持って安心して使える完全な機械を作る努力を惜しまない事が必要であります。AIが人の履歴を評価し、仕事や職を誰に与えるか等を決める時代に、「我々が機械に管理されるのであれば、そこに透明性がある事は当然!」と言える必要があります。“人生100年時代”を迎え様とする日本でも同様な対応が必要になる時はもう直ぐ来ると思われます。

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