国連の調査結果が示す自動車産業の将来展望

2017年07月31日|ビジネスよもやまばなし

2017.7.31
ものづくり技術コーディネーター 原 利昭

最近のメディアでは“車”に関わる話題として認知症ドライバーや高齢運転者による交通事故および損壊事故、自動運転車の開発状況や販売状況、“全固体電池”搭載のEV(電気自動車)等が注目を集めています。一方、車のメーカーにとって将来の生産台数を左右するかも知れない“車を保有する適齢人口”の調査結果が発表されました。

国連の推計によれば、世界の人口は2016年に76億人、2030年に86億人、50年に98億人、2100年には112億人まで増加し、世界の自動車保有台数が12億台を超え、その割合は人口6人あたり1台でした。

数字だけを見ると期待が膨らむ方向にあるが、保有台数が増え続けている一方で、子供と高齢者を除いた「自動車保有の適齢人口」は世界的な高齢化で減る事が明確になり、“自動車保有の適齢人口は縮む”と予想に反する結果となりました。但し、保有割合がどこの国も同じ傾向を示す訳では無く、自動車保有の適齢人口が世界全体で2100年まで伸び続けたとしても主な保有国の動向次第で変わり得るとのことです。

日本と欧州では2020年から、中国では25年から、インドでは50年頃からそれぞれ明確な減少傾向が予想され、自動車メーカーにとって”安泰では無い”と予測されても致し方無い状況です。しかし、保有台数は増え続け、人々にとって自動車が必需品であると共に自由な移動を保証する極めて頼りになる存在であることから、自動車保有適齢人口が減る事による影響は小さくないが、将来、この人口が新車購入を考える可能性も大いに期待出来るとも言えるのです。

従って、自動車メーカーは新車市場での製品戦略と世界展開を常に見直す必要があり、IoT時代の自動車関連製造業には構成部品の高品質化、高機能化、高精度化等が一段と厳しく求められる事は間違い有りません。

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